試作基板5の設計を行った。

先行研究基板との相違点であった、フィルタ部の数値を変更した。

また、動作を確認するにあたって、papilioとフィルタ部を省略したものも併せて設計した。

 

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次回は、先行研究基板で使用しているフットプリントのデータがなかったのでそれを作成する。

発振器、コンパレータの動作を実現するために基準発振部のみを搭載した基板(基準発振回路)の作成をおこなった。

 

基準発振回路の回路図を下図に示す。

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kiCADにおけるpcbnew図を下図に示す。

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この回路の動作試験時には、安定化抵抗やパスコンをつなげない状態から計測し、動作に必要な最低条件を見定めていくことにする。

 

コンパレータの配線について

回路図ではLT1719の4pinと5pinが結線されているように見えるが、実際には繋がっていない。今後、回路設計を行うときには分かりやすくするように配慮する。

 

前回動作しなかったことの原因を調査するためLT1719の5pinをカッターにより切り離し測定を行った。その結果、切り離しの前後で結果は変わらなかった。下図のような波形を観測した。

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LT1719の故障を考えたが、同日に共同研究者の基板では動作していたため、前回からこのような動作をするこの素子の故障は考えにくかった。

切り離し後、LT1719に繋がっているのは水晶発振器と電源であるためその周りを調査した。電源は問題ないようだったので、水晶発振器出力が不安定であるように見えたため、接続してある安定化抵抗とパスコンを取り外してみたり再度つけたりしてみたが結果は変わらなかった。

先行研究基板では動作しているため、それを参考に改良基板の作成に取り掛かる。

 

 

コンパレータの各ピンの出力を計測した。

1ピン 97mV

2ピン 0V

3ピン 画像が送信できないので波形を載せれないが振幅400mVの12.82MHzの波形出力

4ピン  4.98V

5ピン 前回と同様に下図のような波形出力

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6ピン 0V

 

前回の結果をもとに試作基板4の改良を試みた。

まず、コンパレータ出力が安定しない問題については、10pFを出力部に並列に繋いでみたところ、改良前よりはましにはなったがまだ安定しているとは言えなかった。

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その他、パスコンや安定化抵抗を取り付けた状態で次回動作を確認してみようと思う。

先行研究コピー基板3の動作テストを行った。

動作の必要条件を調査するためパスコンや安定化抵抗などを取り付けない状態から調査していった。

パスコン等なしの状態(水晶発振器出力のみはパスコン等取り付け済み)

・コンパレータ出力は波形の乱れが合ったが出力は確認できた。

・AD9851の出力は確認できなかった。コンパレータ出力の乱れが原因として考えられる。

②コンパレータ出力部に10pFを並列に接続

・コンパレータ出力は安定した。

・AD9851の出力は確認できなかった。

③AD9851周りにパスコン接続

・AD9851からの出力を確認できた。

・しかし、周波数をあげると波形に乱れが生じた。

原因としては、グラウンドを全て共通にしてあること、フィルタ部のインダクタが不足しているため異なる値のものを使用していること、が考えられる。

 

 

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以上のことから、パスコンや安定化抵抗、コンパレータ出力部に10pF並列接続、の全てを満たしていないと安定した動作は難しいと考えられる。

これを参考に自作基板を改良しようと思う。