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AD9851駆動基板の周波数特性について
共同研究者の作成したプログラムにより、駆動した。
はじめに、プログラム内では基準発振周波数を30MHzの6逓倍である180MHzとしていたため、うまく動作しなかった。今回使用する基板は12.8MHzであるため、12.8×6=76.8MHzとして計算した値により駆動したところうまくいった。
プログラム操作方法
周波数ワードは
目的周波数×2^32/基準発振周波数
の値を16進数変換することで得られる。
プログラムを使用する際は、
ヘッダーとして、
DDS1
と入力し、その後位相・コントロールワードを後ろから見た値
例:位相0で6逓倍選択なら、0x01
さらに、先ほど求めた周波数指定ワード
例:0x10000000
を入力することで操作できる。
以下、実験結果を画像と共に示す。
・2MHz
・10MHz
・20MHz
・30MHz
・35MHz
周波数の出力上限は、約35MHzであった。基準発振が76.8MHzであるため妥当な値であると考えられる。
電圧値は2MHz~30MHzまでは、ほぼ変化がなかった。
SMA3103-Dについて
まず、オシレーターにつないで計測して見たが、下図のような出力であった。
・SMA3103出力
この出力は、入力を変えても変化は無く、電源のみを供給した状態でも出力されるため、ノイズが増幅されていると判断した。
その後、回路の確認や導通チェックと計測を3回ほど繰り返したが変化は無かった。
駆動するものを実現するためには作り直しが早いと考え、作成しなおした。
前回、二個並列で作成したが、非具合発生時に原因が分かりにくくなるためひとつずつ計測をした。また、素子の故障も視野に入れて、もう1つ青基板上に駆動回路を製作した。
・1つ外した状態(新しいSMA3103)
電源のみを繋いだ状態で計測をした結果、出力は小さく(P-P:80mV程度に)なっていた。
これは、動作が確認されているSMA3103駆動基板と同様の出力であったため正常と判断した。
・電源のみ供給した状態
この基板に対し、オシレータにより信号を入力し測定を行った。
40MHz以下では、波形が安定せず測定不可であったため、50MHz以上での測定結果を図と共に掲載する。入力レベルは300mVである。
・60MHz
・70MHz
・80MHz
・90MHz
・100MHz
・110MHz
・120MHz(スケールがこれのみ200mV)
・130MHz
・140MHz
・150MHz
結果として、電圧値が周波数により大きく異なり、300mVの入力に対して120MHzはわずかに増幅され、その他は入力よりも小さくなってしまっていた。
波形の形の変わり方は、動作が確認されている基板と同様であったため増幅器に入力はされているようだが、出力までの過程に問題があると考えられる。
原因については次回調査する。
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手ハンダ基板の出力が300mV程度と小さかったため、増幅するためのSMA3103-D(RFamp)搭載基板を製作した。
回路図はSMA3103-Dデータシートに記載されているものを参考にした。
・SMA3103-D(RFamp)駆動回路図
・回路構成例
作成した回路が下図である。上の回路構成例と同じ構成で青基板上に実現した。下図では上図とは上下逆の向きになっている。尚、SMA3103-D(RFamp)のICは足間隔が狭く、青基板では幅が多きすぎたため、幅をカッターで削ってからはんだ付けした。
・加工後の青基板(赤が箔面を残した部分)
・製作回路
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前回、動作確認をした基板の構成詳細を記す。
信号を見たのは、LCフィルターを通した後のVINPの出力であった。
また、330nHのかわりに270nHを挿入した部分について、実際の回路と回路図において示す。
・実際の回路での該当部
・回路図での該当部(右上、赤枠内)
また、動作試験を行った際の出力範囲についてだが、まず2MHzを見ようとしたところ下図の様な出力が得られた。
・VINPの2MHz出力
4MHzを出力しようとしたところ、基準発振入力とほぼ同様な波形が出力された。6Mz以降は変わらず基準発振入力が出力された。これは6×基準クロック乗算器が選択されていないためこのような結果になったと考えられる。Arduinoプログラム改変により対応しようと思う。
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三枚目の手半田AD9851基板のはんだ付けをおこなった。
現在は、グラウンドと電源、信号線の一部が完了している。
次回は、チップ抵抗などを取り付ける。
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AD9851駆動基板のはんだ付けをおこなった。
330nH以外の部分については、ほとんど完了した。
残っているのは、DCジャックからの配線であるため、次回はそこを配線しようと思う。